「満足・感動」から「感謝」へ
私たちのようにサービス業を営んでいるのものにとって「良いサービス」を提供することは当たり前ではあります。が、これはなかなか簡単なことではありません。
「良いサービス」は人に「満足」や「感動」「感謝」をもたらすと言われます。しかし、この中で「感謝」というのは他の二つとは少し違った意味合いを持ちます。
満足と感動は、不満足を解消したときに生まれます。不備を解消するサービスが不満足を解消し、その不満足の解消が、そのまま満足と感動につながるのです。
しかし感謝は、不満足を解消しただけでは生まれません。感謝は、お客様がありがたいと感じたときに生まれる感情です。では人は、どのような場合にありがたいと感じるのでしょうか。
サービスが感謝をもたらすには、強度の不備の解消、強度の不満足の解消という二つの条件を満たすことが必要だそうです。例えば、医者や弁護士、介護関係に従事している人などは、感謝されることが多い職業だと言えます。
その他の職業が行うサービスで感謝が生まれるのは、お客様が何らかの理由で突然不備・不満足の状態に陥り、接客者がサービスの範囲を超えて緊急的にそれを解消する場合や、感謝する気持ちを持った人間味のあるお客様の場合などだそうです。
逆に小さな不備、不満足を、それとなく解決することで大きな感謝をもたらすこともあります。
要は、感謝をもたらすことができるかどうかは、最終的に相手次第なのです。
先日の雪の日、運転もままならない中で、店内がビショビショになると思い、お客様にマットをお貸しした従業員がいました。後日、そのお客様から会社に電話がかかってきて、心のこもった感謝のお言葉を頂戴し、ありがたいことにご契約につながりました。レンタルマン冥利に尽きる瞬間だったでしょう。
私たちの会社がやっている仕事は、人の命や人生を左右するような仕事ではなく、そういった意味では、医者や弁護士の方と比べて、感謝される度合いは小さいかもしれません。それでもお客様からちょっとした温かいお言葉や心のこもった対応を頂くと本当に嬉しく思います。また、そのお気持ちに応えられるよう、もっともっと頑張っていこうという気持ちにもなります。
これからも多くの人に、たくさんの感謝を与えられるよう、まずは満足、そして感動を与えられるよう、これからも頑張っていきます!
株式会社商 藤田秀延